グランエミシス

エミシスだより

グループホームの費用 ①

2020年05月29日

コラム記事

はじめに

グループホームっていろいろとお金がかかりそう、また、あとから生じる自己負担についても心配だという方もたくさんいらっしゃるかもしれません。
では、具体的に費用はどれくらいかかるものなのでしょうか?

ここでは、グループホームの「共同生活援助」と「認知症対応型共同生活介護」に分けて、具体例を挙げながらかかる費用の目安を知りたいと思います。

 

共同生活援助(グループホーム)

月額費用はおおよそ6万円~8万円程度で、内訳として家賃や管理費などの居住費、食費などが挙げられます。

必要利用料

(1) グループホーム(共同生活援助)利用料

一人で多くのサービスを利用すると、利用者負担が高額になってしまうので、サービスの利用を控えることになりかねません。
そうしたことを防ぐため、月ごとの利用者負担額には、上限額が定められています。
この上限額は、世帯の収入状況等に応じて、4つに区分されています。

図参照

 

 

障害福祉サービス利用料は1割負担ですが、「利用者ご本人とその配偶者の所得」に応じて負担上限月額まで減額されます。
「利用者ご本人とその配偶者の所得」ですので、ご両親、他のご家族の収入やご本人の預金、資産は関係ありません。

(2) グループホーム(共同生活援助)利用中の食材料費・家賃・光熱水費

食材料費・家賃・光熱水費は入所施設と違って上限設定がありません。
ですからホームによって料金はまちまちなのですが、年金の範囲内で生活できることを意識した料金設定をしているホームも多いです。

(3) 作業所(就労系サービス)やデイサービス(生活介護)の利用料

(4) 作業所(就労系サービス)やデイサービス(生活介護)利用中の食材料費

日中の通所サービスの昼食代は食材料費のみの負担で良い事になっています。
利用者が負担する食材料費以外(給食スタッフの人件費等)は食事提供体制加算という補助金でまかなわれているのですが、この補助金が平成30年3月末で廃止される予定でした。

しかし、利用者の大幅な負担増をまねく恐れがあるなどとして反対が相次ぎ、この廃止は撤回されました。ただし廃止は今後改めて検討するとされており、楽観はできません。

(5) その他の費用 ・ホームや日中サービスの基本サービス外の費用  数百円~数千円

利用者ご本人が個人的に希望されたレクリエーションの材料費等です。
費用が高額にならないよう心がけている事業所がほとんどだと思います

  • 医療費  なし~数千円

障害者医療費助成制度で大幅に減額されます。減額割合は市町村によって異なりますが、無料という市もあります。

  • 被服費  なし~数千円
  • 日用品費  なし~数千円
  • 嗜好品  数百円~数千円
  • 趣味にかかる費用  なし~数千円
  • 散髪代  数百円~数千円

 

  • 租税の課税額や健康保険料、介護保険料等の社会保険料  収入や扶養等の条件による

入所施設では租税の課税額や健康保険料を補足給付算定時に経費算入できたり、介護保険料が適用除外施設として免除されたり等の仕組みがありますが、グループホームにはそのような仕組みはありません。

 

  • 知的障害者向け賠償責任保険

AIG、全国知的障害児者生活サポート協会、Chubb、ぜんち共済等  なし~二千円程度

 

  • 入院時の個室利用料や付き添い費用をサポートする保険

全国知的障害児者生活サポート協会、施設利用者互助会、ぜんち共済等   なし~二千円程度

 

  • 成年後見人に支払う報酬   なし~二万円程度

市町村の助成を受けられれば低額ないし無料

成年後見とは知的障害や認知症で判断能力が不十分な方の法律上の手続き等を、選任された後見人がサポートする制度です。
司法書士等専門職の方に後見を依頼した場合には報酬を支払う必要があります。
ご家族等が後見人を務められる場合この費用は発生しません。

また、成年後見はグループホーム入居に必須ではありませんが、ホームから勧められたり、遺産相続が発生したりした際に後見人の選任が必要になることがあります。
市町村の成年後見制度利用支援事業による助成が受けられる場合があります。

グループホームの家賃補助制度

グループホームには家賃補助制度があります。対象は「市町村民税非課税世帯」、または、「生活保護」の方々です。

事前に申請することで、入居者1人当たりの家賃月額1万円を上限とした助成があります。
家賃が1万円未満の場合には、実費相当分が支給されます。
国からは1万円、自治体によっては独自の家賃助成がある場合もあります。

利用者のかかる費用についてのサンプル

例1(千葉県館山市のグループホーム、自治体の家賃助成あり)

家賃 46,000円  光熱水費16,000円  食材費450円(1食) 日用品費2,000円 管理費1,000円  オムツ使用60枚(Lサイズ) 介護用ベッドレンタル。

障害基礎年金2級 特別障害給付を受けている方。
月 約64,000円+27,200円+工賃約5,000円=96,200円の収入のある方の例

GH基本利用料  : 85,600円
オムツ代 :6,600円
介護用ベッド  :2,500円
日中事業所支払 :4,000円
通院交通費   :5,000円

合計 103,700円の支払(△7,500円不足)

3ヵ月~12カ月経過後 家賃還付 18,000円×3=5,4000円×4回=216,000円                       (18,000円×12=216,000円)

12カ月経過後  △7,500円×12カ月=△90,000円
還付金216,000円-90,000円 =+126,000円
月平均 10,500円 小遣いの捻出。

 

例2 <サービス利用料金(1日あたり)>

サービス利用料金から、介護給付費等の給付額(全体額の9割)を除いた金額 (全体額の1割=利用者負担)と食費・光熱水費・日用品費の合計金額を利用者が支払います。
(別途、個別減免等の負担軽減措置があります)。

(注)①に専門的な支援に係る利用料が加算されます。

■福祉専門職員配置等加算(Ⅲ) 4単位
■生援夜間支援等体制加算 149単位
■入院時特別支援加算 561単位
■福祉・介護職員処遇改善加算 7.4%

 

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

 

入居時にかかる費用として初期費用として支払う額は0円から100万円程度まで開きがあるのが特徴です。

全国の平均値は8.4万円

 

入居一時金

相場は数万~20万円ほどですが、入居一時金がかからない施設も多くあります。

一方で、高いところだと100万円前後かかるケースもあります。

 

月々にかかる費用

介護保険+日常生活費

日常生活費の相場

賃料    5万6,000円

管理費   1万2,000円

食費    3万8,000円

水道光熱費 1万2,000円

その他     4,000円

合計    12万6,000円

 

グループホームのサービス加算について

グループホームでは、看取りへの対応や職員の人数を増やした手厚い介護体制などにより、さまざまな加算処置がとられ、利用者にサービス加算として負担がかかっています。

→サービス加算とは

介護保険施設やグループホームにおいて認知症介護で一定の経験を持つ者で、国や自治体が行っている認知症介護指導者研修の修了者である専門の者が介護サービスを行うことに対して評価をするものです。

 

まとめ

このようにグループホームの費用としては、利用者も、施設を運営する側も、ある程度の補助が受けられるとはいえ、それなりの負担が生じ、かなり切り詰めた生活を求められることになるかもしれません。 これは施設運営もさまざまな創意工夫をしながら、知恵を絞って経営判断をしていくことが求められます。