グランエミシス

エミシスだより

グループホームのやりがい

2021年04月22日

コラム記事

はじめに

グループホームで実際に働いている方がどのようなやりがいを感じているのか、気になるのではないでしょうか。
実際に現場で働いていらっしゃる職員の方からのコメントも含めて、“やりがい”について見ていきたいと思います。

現場からの声

その1 グループホームの施設長さんの声

日頃、 仕事の話題になり介護職であることを話すと「大変でしょう?」と言われます。
正直、私は介護の仕事だから大変であるというふうには思いません。
「介護=力仕事、おむつの交換」― そんなイメージから大変だと感じる人が多いのかもしれません。

私の働いているグループホームでは、認知症の診断を受けた9人の高齢者の方々が入居されています。
その方々の生活をお手伝いしたり、支援したりすることが私の仕事です。
すべてが力仕事やおむつ交換ではなく、靴をうまく履けない人、自分がしようとしていたことを忘れて悩んでいる人、また、生活全般のお手伝いなどをしています。

それは、汚いことでも難しいことでもなく、その人の力になってあげたいという気持ちさえあればできることであると思います。

私は20歳から介護職に就き、24歳でホーム長になりました。
まだホーム長になってから1年と3か月です。

周りの職員は、自分よりも人生経験の豊富な先輩方ばかりです。
ホーム一丸となるための指導力は私にはまだまだありませんが、背伸びはせずに、先輩方の力を借りてこれからも頑張っていきたいと思います。

また明日も利用者さんの笑顔が見られることが楽しみです。

 

その2 グループホームの介護士さん(男性)の声

私がこの仕事を始めたきっかけは、認知症の方への介護、その一緒に暮らす中でのケアをするという環境に興味を持ち、決めました。1ユニット9名と少ないですが、その中でより深く入居者の方と関わりを持てることを楽しみにしながら仕事を始めました。

仕事内容は、入居者の方への介護はもちろん、洗濯物を一緒に干したり、入居者の方に楽しく安全に過ごしてもらったりするよう努力しています。
毎日同じケアをするのではなく、何か新しいことに挑戦をすることで何らかの“気づき”のきっかけに繋がることがあるということも、現場で学んだ事柄の一つです。

はじめは料理がうまく人数分どおりに作れなくて悩む事もありましたが、職場の上司や先輩の方にコツや「この調味料を使ってみて」などと丁寧に教えてもらい、今では料理の種類なども増え、良かったと思います。
入居者の方へ新しい支援を見つけることができ、笑顔などを見た時も嬉しいですし、また、「ありがとう」とか「良かったね」などと相手から言われた時も本当に嬉しいです。

最初は職場が女性職員や年上の方ばかりで戸惑いましたが、日数が過ぎるにつれて少しずつコミュニケーションも多くなり、今でもいろんな場面で助けてもらう事が多いです。
細かい作業や業務をする中での入居者の方へのケアは時間が限られ難しい時もありますが、工夫の仕方なども学びました。

今後も介護技術を向上させていきたいですし、みんなと一緒に生活する中で必要な知識や認知症の事だけではなく、入居者の方の性格や想いを察し、1人1人の方に合わせたケアもより大切にしてきたいと思っています。

 

その3 グループホームの介護士さん(女性)の声

私はこれまで、デイサービス、特別養護老人ホームを経て、現在に至ります。ここでの仕事は6年目になります。
介護技術を学ぶため特別養護老人ホームに入り10年間勤務しましたが、勤務地までの距離が遠かったので、通いやすい近くにあった現在のグループホームでの仕事を始めました。今の待遇には満足しています。

仕事の内容としては、入居者の方の体調管理(医師・ご家族、職員の連携)や介護全般、日常生活の支援(生活動作・活動等)を行っています。

達成感ややりがいに関しては、入居者の方と共に生活する中で、嬉しかったことがたくさんあります。
例えば、食事・入浴・運動等、さまざまな支援をする中、ごはんがおいしかった、楽しいね、と喜んでくださることです。家族会(入居者のご家族が集う会)の担当をしたとき、ご家族が多数参加され、喜んでくださったことも印象に残っています。

現在の職場に関してですが、職員同士の雰囲気はすごく良いです。
ホーム長を中心に職員全員の連携がよく取れていて、声をかけやすく、入居者の方に関する意見交換も良い雰囲気でできます。
仕事の難しさを感じる場面はあります。入居者の方全員が認知症の方ですから、それぞれ異なる症状への対応で悩むことはあります。

今後の目標に関してですが、今まで経験したことがいろんな場面で役に立っていると感じています。現在の職場はまだ6年なので、いまだに分からないことや気づくことがたくさんあります。これからも自分の体調管理には気をつけ、できる限り頑張ります。

まとめ

このように、現場で活躍しておられる職員さんたちは、仕事でのさまざまな経験を通して各自それぞれの“やりがい”を感じておられるようです。
また、職場の雰囲気も働く上での大切な要素のひとつとなっていることもわかります。
今後も、より多くの人たちがグループホームに関心を持ち、内側からも外側からも様々な支援をしていくことを願っています。