グランエミシス

エミシスだより

グループホームの4つの種類

2021年05月28日

コラム記事

はじめに

グループホームには障がい者を対象としたグループホームと認知症患者を対象としたグループホームの2つがあります。

その中でも障がい者を対象としたグループホームには「介護サービス包括型」「外部サービス利用型」「日中活動サービス支援型」「サテライト型」の4つの種類があります。

何が違ってどんな人が利用しているのか、今回は障がい者グループホームの種類について解説します。

障がい者グループホームを利用できる方

障がい者グループホームを利用できるのは「知的障がい者」「精神障がい者」「身体障がい者」「難病患者」と認定されている方です。
身体障がいの方は、65歳未満か、65歳の誕生日を迎えるまでに障害福祉サービスを受けたことのある方が対象です。
グループホームによっては対象の障がいを限定している場合もあるので、事前に確認しておくと安心ですね。

一般的には18歳以上から入居可能ですが、児童福祉法第63条の4及び第63条の5に『児童相談所長は、15歳以上の障害児について、障害者支援施設への入所及び障害福祉サービスの利用が適当であると認めるときは、その旨を当該市町村の長に通知することができる。』と記載されているため、条件によっては15歳以上から入居できます。

このように障害者総合支援法の対象であれば誰でも利用できるものですが、障害支援区分によってスタッフの配置基準が変わってくるので、入居したい方は障害支援区分の判定を受ける必要があります。

障害支援区分とは

障害支援区分とは、障がいの特性や状態に応じて必要とされる支援の度合いを表す6段階の区分で、数字が大きくなるほど必要とされる支援の度合いが高くなります。
介護給付のサービスを利用できるかどうかは、障害者手帳の等級ではなく障害支援区分の判定結果によって決定します。

詳しくはこちらをご覧ください:グループホームと障害支援区分

グループホームの種類

それでは、障がい者グループホームの4種類「介護サービス包括型」「外部サービス利用型」「日中活動サービス支援型」「サテライト型」について解説します。

 

介護サービス包括型

自立した日常生活を営む上で、相談・入浴・排泄または食事の介護といった日常生活上の援助を必要とする障がい者の方を対象としたグループホームです。主に夜間や休日において、上記のような相談・入浴・排泄や食事の介護といったサポートを提供します。利用者の就労先や日中活動サービスとの連絡調整や余暇活動などの社会生活上の援助も実施しています。
事業所の従業者が相談や家事などの日常生活上の援助や介護を行うのが特徴です。

令和2年4月時点での事業所数は7,718、利用者数は114,554人で、各グループホームの中では最も多く、事業所数・利用者数共に毎年度増加しています。

 

外部サービス利用型

自立した日常生活を営む上で、相談などの援助を必要とする障がい者の方を対象としたグループホームです。
主に夜間において相談その他日常生活上の援助を提供します。入浴・排泄または食事の介護などの援助は、外部の居宅介護事業所に委託している所が特徴です。

令和2年4月時点で事業所数は1,321、利用者数は15,551名です。事業所数は毎年度減少しています。

 

日中活動サービス支援型

重度の障がいである、または高齢であるために他の日中活動サービスを受けられない障がい者の方を対象としたグループホームです。家事や相談などの日常生活上のサポートや、入浴・排泄・食事の介護サービスを提供します。他のグループホームと違って日中の時間帯もグループホームで過ごすことができます。日中も利用できることから、世話人や生活支援員の人数が他のグループホームより多めに配置されています。
また、短期入所(定員1~5人)を併設し、在宅で生活する障がい者の緊急一時的な宿泊の場を提供しています。

令和2年4月時点で事業所数は182、利用者数は2,344名です。

 

サテライト型住居

グループホームの近くにあるアパートやマンションなどで生活する、一人暮らしに近い形態です。2014年に新たに創設されました。本体のグループホームで食事や他利用者と交流を持つことができ、コミュニケーションを取れるようになっています。何か生活上困ったことがあったら、必要に応じてグループホームの支援員の助けを借りることもできます。集団生活が苦手な方や、グループホームを出たら一人暮らしをしたいと考えている方に適しています。利用できる期間は2年間です。

まとめ

障がい者グループホームには「介護サービス包括型」「外部サービス利用型」「日中活動サービス支援型」そして「サテライト型住居」の4種類があることがおわかりいただけたでしょうか。
障がいの特性や程度によって、ご自分に合ったグループホームは違ってくると思うので、各グループホームの特徴を踏まえて自分が快適に過ごせそうなグループホームを見つけられるといいですね。