グランエミシス

エミシスだより

グループホームを立ち上げる

2020年10月19日

コラム記事

はじめに

グループホームを立ち上げるにはどんなプロセスが必要なのか、はじめからすべてを把握するのはなかなか難しいものです。

そこで今回は、グループホームを立ち上げるまでに必要な過程を大まかに解説していきたいと思います。
障がい者を対象としたグループホームと認知症高齢者を対象にしたグループホーム、両方を取り上げてご説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。

2つのグループホームについて

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、まずは障がい者を対象としたグループホームと、認知症高齢者を対象としたグループホームについて簡単に解説します。

障がい者グループホームとは

「障害のある人たちが、慣れ親しんだ地域の中で、普通の暮らしをできるようにしたい」。
そんな思いから始まったのが障がい者グループホームです。
障がい者総合支援法に基づく障がい福祉サービスの一環で、グループホームで暮らす人に対し、入浴、食事などの介護や生活相談、その他の日常生活上の支援を提供するサービスを「共同生活援助」と呼びます。
身体障がい、精神障がい、知的障がいのある方が対象となります。

認知症グループホームとは

認知症の高齢者が、住み慣れた地域で生活を続けられるようにすることを目的とする施設がグループホームです。
介護保険法にもとづく地域密着型サービスの一つで、認知症高齢者を対象に少人数で共同生活をする施設です。
65歳以上で要支援2以上の認知症の方が対象となります。

各グループホーム立ち上げの流れ

障がい者グループホームと認知症グループホームの立ち上げの流れは、基本的には同じです。大まかにいうと次のようになります。

次にそれぞれのグループホーム立ち上げの流れを詳しく見ていきましょう。

障がい者グループホームの立ち上げ

法人を作る

障害福祉サービスは個人で行うことはできないので、障がい者グループホームを開設するには法人を作る必要があります。
株式会社や合同会社、医療法人、社会福祉法人、NPO法人などが法人格です。

個人では指定の申請を行えないということと、NPO法人格を取得する場合は都道府県で認証を受ける必要がある、ということを覚えておくとよいでしょう。

障がい者グループホーム(共同生活支援)の指定を受ける

法人を設立したら、障がい者グループホームの指定を受けるための申請を行います。
自治体から指定を受けるには、さまざまな条件があります。

  • 人員基準
    グループホームを運営するにあたって必要な職員の基準です。
    管理者、サービス管理責任者、世話人、生活支援員を決められた人数配置する必要があります。
  • 設備基準
    グループホームを開設するための物件は、利用者が安全に暮せるように厳格な要件が定められています。
    設置場所、最低定員、居室の広さなど場所の要件です。
  • 運営基準
    グループホームを運営するにあたって、それぞれの自治体の基準条例を守って運営するよう「運営規程」というルールブックを作成します。
    事業の目的、運営の方針、事業所の名称や所在地などを具体的に運営規定で定めます。

事業所指定を受ける

指定を受ける基準が整ったら、指定申請書の種類をそろえて指定申請を行います。

このとき、事前に管轄の自治体に相談に行くことをおすすめします。申請時に不備があると受理してもらえない可能性も出てくるため、二度手間にならないよう事前の相談は必須です。

また、自治体によっては本申請の前に事前協議が必要な場合もあるので、管轄自治体に確認しておきましょう。

認知症グループホームの立ち上げ

基本的な流れは障がい者グループホームの立ち上げと同じです。まずは法人を作りましょう。
法人を作ったら次は指定基準を満たしましょう。

こちらも障がい者グループホームと同じく、人員基準、設備基準、運営基準の3つです。

認知症対応型共同生活介護の種類は併設型、単独型、合築型の3つに分かれますが、指定基準は共通なので注意してください。

  • 人員基準
    代表者、管理者、介護従業者、計画作成担当を配置する必要があります。書類申請までに基準に記載される最低人数を確保し、雇用契約書を交わしておくようにしましょう。
  • 設備基準
    グループホーム入居者の暮らしに必要な生活スペースや居室の広さ、事務所の置き方などが規定されています。
    事業開始にあたり不動産物件を探す場合は、基準を満たす物件かどうかを確認することが重要です。
  • 運営基準
    事業の目的や運営方針、従業員の職種や配置人数、入居定員、料金、営業時間、緊急時の対応など、グループホームの運営に関わる重要事項を定めたものです。
    市町村によって基準が異なる場合があるため、事前に内容を確認しておきましょう。

事業者指定を受ける

グループホームは、介護保険法で提供される介護サービスのうち、市町村が主体となって実施する「地域密着型サービス」に位置付けられます。
したがって、グループホームの事業所指定を受けるには、事業所を置こうとする市町村に対し、指定申請手続きを行うことになります。

ただし、時期によっては市町村が設置を計画していたグループホームの数を満たしている等の理由で、申請を受け付けていない場合もあるため注意が必要です。

グループホーム設立費用について

各グループホームの設立費用について大まかなところを挙げていきます。

障がい者グループホームの設立費用

ゼロからグループホームを設立する場合、物件取得費、改装費用、人材確保費などを合わせて、だいたい800万~1100万円です。

就労継続支援A型事業所をすでに運営しており、新たにグループホームを設立する場合は500万~800万円と言われています。

障がい者グループホーム設立の指定申請時には、登録免許税や国に納める手数料などがかかります。

各都道府県では、障がい者グループホーム開設への支援費補助金などもあります。
補助金の詳細については都道府県により異なるので、該当する地域の役所などで確認しましょう。

認知症グループホームの設立費用

目安として、賃貸物件を改修した、1ユニットほどの小規模の施設で1000万円前後と言われています。
新たに建設する場合は、億単位の資金が必要となるので注意してください。

費用科目は設備費(賃貸物件の改修、什器類の購入)、人件費、指定申請に掛かる費用などが主に含まれています。
登記や書類の作成の際に専門家に委託することもできますが、その際は20万~50万円ほどかかります。

まとめ

ざっくりとした流れですが、グループホーム立ち上げについての流れが把握できたのではないでしょうか。

細かい疑問点についてはその都度調べて不安要素を少なくしていくことで、より良いグループホームを開設することができると思います。

あたたかい支援を提供するグループホームを目指しましょう!