グランエミシス

エミシスだより

障害者手帳の更新について

2020年09月07日

コラム記事

はじめに

障害者手帳っていつどうやって更新するの?と悩む方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は3種類ある障害者手帳のそれぞれの更新についてとその他のことについても探っていきたいと思います。

精神障害者保健福祉手帳

手帳の有効期間は2年間で、2年ごとに更新の手続きが必要です。
そして更新申請の手続きは、有効期限の3か月前から行うことが可能です。

手続きに必要なもの

・申請書

・顔写真

・印鑑

・マイナンバーカード、またはマイナンバー通知カード

・身分証明書(運転免許証、健康保険証など)

・添付書類(1~2のいずれか必要)

  1. 手帳用診断書
  2. 精神障がいを事由とする障害年金証書(または特別給付金受給資格者証)、年金振込通知書の写し

手続きの流れ

期限2〜3ヶ月前までに通知が来る場合がありますが、来ない場合は手帳に記載されている期限までに自ら必要書類を揃える。

手続きに必要なものを揃え、役所の障がい福祉課等で申請を行う。

1〜2ヶ月ほどで手帳が交付、障がい福祉課等で受け取る。

 

診断書の手配含め、早めに準備をしましょう。

身体障害者手帳

手帳に有効期限が記載されていない人は、更新の必要はありません。
障がい部位により手帳に有効期限や再認定の時期が記載されている人は、更新の申請を行ってください。(通知が来る場合があります)

また、新たに別の障がいが発生したり重度化などの場合は、再認定を受けたりすることができます。

身体障害者手帳は多くの場合、有効期限がないので、何十年も同じ手帳を使用している人が多くいます。
その場合、手帳を提示した時に顔写真があまりにも現在の顔と相違があるので、不審に思われることがあります。
また中途障がいの場合、障がいを受けてからすぐに手帳を作成するので、顔写真がどうしても暗い表情をしてしまいがちです。

ですから、身体障害者手帳は有効期限がなくても5年おき程度で再交付をしてもらった方が良いかもしれません。

手続きに必要なもの

・再交付申請書

・診断書・意見書(医師によるもの)

・写真

・身体障害者手帳

・印鑑

・マイナンバーカードまたはマイナンバー通知カード

・身分証明書(運転免許証、健康保険証など)

手続きの流れ

再認定が必要な方には再認定時期の1ヶ月前までに通知が届きます。

指定の医師による診断書・意見書を病院で取得。

手続きに必要なものを揃え、役所の障がい福祉課で申請を行う。

申請した後、1〜2ヶ月ほどで手帳が交付、障がい福祉課などで受け取る。

療育手帳

年齢に応じて2年から10年に一度再判定し、更新の手続きが必要です。
手帳に次期判定年月日が記載されていますので、期限内に再判定申請書を提出して判定を受けてください。
自治体によっては再判定の通知が来る場合があります。

手続きに必要なもの

・再判定申請書

・本人の写真

・療育手帳

・印鑑

手続きの流れ

通知により面談の日程が決まっていない場合は、再判定申請書を障がい福祉課などに提出し、面談の日程を決める。(2〜3ヶ月前)

児童相談所や障がい者更生相談所などで(自治体により異なる)面談、知能検査を行い判定を受ける。

1〜2ヶ月ほどで手帳が交付、障がい福祉課などで受け取る。

 

更新するのを忘れてしまった場合

再発行手続で受け取れます。

自治体や医療機関によっては、交付期限が近くなったときに手帳の更新について案内してくれるところもあります。

しかし、必ずしも案内があるわけではありません。
そのため、更新作業を過ぎてしまったという方は一度各市区町村に相談してみましょう。

交付期間中に転居した場合

転居した場合も更新手続きが必要です。

同じ市区町村内の転居の場合は住所変更、他の市区町村に転居した場合はその市区町村の障害者手帳に更新する手続きを行います。
(この場合厳密には転居前の手帳を返納し、新住所の手帳を申請する形式)そのため転居した場合は、交付期間中でも市区町村に行く必要があります。

しかし、手続き方法に関しては各市区町村によって異なります。
各市区町村の障がい者担当窓口(障がい福祉課など)にお問い合わせください。

障がい者雇用で働いている方が
障害者手帳を返納する(更新しない)場合

返納すると「障がい者雇用」ではなくなる

障害者手帳を返納した時点で、あなたは障がい者ではなくなります。
企業側はあなたを雇っていても、障がい者雇用の法定人数にカウントされず、助成金を受けられません。
つまり、企業にとって不都合が起こるということは紛れもない事実です。

手帳の返納を理由に解雇するのは違法

障がい者雇用として雇えないのは企業にとって不都合がありますが、『障がい者雇用でなくなったこと』を理由に社員を不当に解雇するのは違法になります。
期間の定めのない雇用契約や、契約期間中に解雇することはできないからです。

障がい者としての配慮は受けられない

手帳を返納すると障がい者雇用ではなくなるので、業務内容や勤務時間に関して今まで受けていた『配慮』がなくなり、一般社員と同じ働き方を求められる可能性が高いです。

雇用の契約が更新できないことはある

雇用期間の定めがない正社員以外は、数ヶ月~数年のペースで雇用契約を更新することになります。
契約の更新時に「次回の更新はしない」という選択肢は違法にならないので、更新のタイミングで雇い止めになる可能性は十分にあります。

不当な扱いを受けることも

倫理的にやってはいけないことですが、障がい者雇用でなくなったことを理由に、嫌な態度を取られたり、シフトを減らされたりという扱いを受けるケースはゼロではありません。
こればかりは会社のモラルや、人間関係によるので、完全に防ぐことは難しいかもしれません。

しっかり仕事ができていたら基本的には問題ない

『手帳を返納する=障がいがなくなり健常者と同じ生活ができる』という状況です。

一般枠で入社した社員と同じように仕事ができているのであれば、あなたは会社にとって大切な戦力です。

現在障がいにより何かしらの配慮をされており、手帳を返納した・返納する予定であれば、会社に「一般の社員と同じ仕事をさせてほしい」と相談しておくのも手です。

一般枠としてそのまま会社に残る人は多い

実際に手帳を返納した(更新しなかった)人の状況を見てみると、同じ会社で一般社員として働き続ける人は多いです。
返納するということは、それ以前も障がいの症状が軽く、しっかり働けている人がほとんどです。

会社としても、ある程度業務を覚えていて問題なく働いているので、わざわざ解雇する理由はありません。
絶対に残れるというわけではありませんが「手帳を返納すると仕事がなくなるかも」と、そこまで怯える必要はないでしょう。

精神障害者保健福祉手帳更新時の問題点

実際にあった相談

  • 手帳は2年ごとに更新が必要だが、有効期限に気付かず、更新申請しないまま有効期限が過ぎてしまった。
    精神障がい者は、有効期限などの大事な事項を管理することが難しいので、事前に有効期限が近づいていることを文書等で知らせてほしい。
  • 手帳の更新申請をしてから1か月以上経つが、手続きが完了しない。役場の担当者から、
    更新手続中に手帳の有効期限が過ぎた場合は口頭で名前と手続き中である旨を伝えるだけで問題ないと言われているが、不安なので、更新前の手帳の有効期限が経過してから新しい手帳が交付されるまでの間に精神障がい者であることを証明する仕組みを作ってほしい。

まとめ

手帳を更新する場合から更新しない場合(返納する場合)までをまとめてみました。
更新するのを忘れてしまったというときは市区町村に相談してみましょう。

返納する場合はお仕事などで今まで受けていた合理的配慮はなくなるかもしれません。
しかし障がいを有しなくなったということは健やかな生活ができるということだと思います。
自信を持ってお仕事に取り組んでください。
手帳の更新は時間がかかりますので有効期限に注意し、できる限り早めに必要な書類などをそろえ申請することをおすすめします。